三橋TV第58回 緊縮財政を推進する法律

三橋TV第58回 緊縮財政を推進する法律

三橋TV第58回【堤未果さんと佐藤健志さんを読もう】

 

 

 

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日本が売られる

 

第1章 日本人の資産が売られる

1 水が売られる(水道民営化)
2 土が売られる(汚染土の再利用)
3 タネが売られる(種子法廃止)
4 ミツバチの命が売られる(農薬規制緩和)
5 食の選択肢が売られる(遺伝子組み換え食品表示消滅)
6 牛乳が売られる(生乳流通自由化)
7 農地が売られる(農地法改正)
8 森が売られる(森林経営管理法)
9 海が売られる(漁協法改正)
10 築地が売られる(卸売市場解体)

第2章 日本人の未来が売られる

1労働者が売られる(高度プロフェッショナル制度)
2日本人の仕事が売られる(改正国家戦略特区法)
3ブラック企業対策が売られる(労働監督部門民営化)
4ギャンブルが売られる(IR法)
5学校が売られる(公設民営学校解禁)
6医療が売られる(医療タダ乗り)
7老後が売られる(介護の投資商品化)
8個人情報が売られる(マイナンバー包囲網拡大)

第3章 売られたものは取り返せ

1 お笑い芸人の草の根政治革命 〜イタリア
2 92歳の首相が消費税廃止〜マレーシア
3 有機農業大国となり、ハゲタカたちから国を守る 〜ロシア
4 巨大水企業のふるさとで水道公営化を叫ぶ〜フランス
5 考える消費者と協同組合の最強タッグ 〜スイス
6 もう止められない! 子供を農薬から守る母親たち 〜アメリカ

 

金持ち以外の国民は使い捨て!? 『日本が売られる』堤未果に聞いた、日本の未来は

 

タダ同然の水、お米や農地、森や海、学校、仕事、医療保険……。今まで安全安価な国民の暮らしを守ってくれた法律を、安倍内閣が強引に次々改正して日本を根こそぎ海外に売り飛ばそうとしている。公共財産にすべて値札が付けられ、お金がなければ何も手に入らなくなるという悪夢。マスコミが報道しないその舞台裏を、入念な調査によって暴いたベストセラー『日本が売られる』(幻冬舎)が予想する未来の地獄絵図とは? 国の暴走を止めるために私たちにできることはあるのか? 著者の堤未果さんに話を伺った。

 

■金持ち以外損する日本

――寝る前に『日本が売られる』を読んだら、腹が立って眠れなくなりました。心臓に悪い本ですが、これは“お金持ち以外”すべての国民が読んだほうがいいですね。

堤未果氏(以下、堤) 読者はがきもたくさんいただきます。「国を信じ過ぎていました」「歯を食いしばって読むほど体力がいりました」という方もいます。かなり売れているので、マスコミの方からもたくさん取材を受けるのですが、不思議そうな顔をして「なんで政府(自民党)は日本を売るようなことをするんですか?」という人も少なくない。“お上は絶対に悪いことはしない”という性善説に立っている人が多い事に驚きました。

――堤さんが、最初に「日本で大変なことが起きている」と感じたきっかけは何だったのでしょうか?

 日本人の主食である米、麦、大豆を安定共有するための「主要農作物種子法」(以下、種子法)の廃止法が2017年4月に成立したことです。日米首脳会談でトランプ大統領から日米2国間交渉を強く求められた安倍首相の帰国直後、いきなり大した理由もなく「種子法廃止」が閣議決定されてしまったのです。同時に種を「公共種子」として安全安価で販売していた農協へのバッシングがひどくなっていきました。すでにアメリカ、ヨーロッパ、中東、アジアで農業がマネーゲームの巨大市場となり、遺伝子組み換え作物や農薬大手メーカーが大儲けしてどんどん各国に進出していることを私はウォール街にいた頃から知っていたので、「これはマズいな」と思ったのがきっかけでした。

――「食をコントロールする者が人民を支配する」と説いたアメリカが、農業で他国を侵略するために次々に種子法を廃止させてきたのと同じ流れですね。

 はい。これについては「(株)貧困大国アメリカ」という本に詳しく書きましたが、例えば「民主主義」のためと報道されていたイラク戦争の目的の一つは「種子」でした。それぐらい大きな問題なので、「種子法」の国際背景だけで1冊書いてくれという依頼もあった。でも、今まで日本の公共資産を守ってきた法律が次々に改正されて、種だけでなく農地も水も海もすべて値札がついて世界中で争奪戦になっている。この本を書いている間にも、どんどん法律が変わっていくので一冊ずつ書いていたのではとても間に合わない。ですから、今日本で起きている問題をまとめて大きな1枚の絵として見せ、普段政治に興味がない人も含めてまずは全国民に危機感を持ってもらえる企画に急遽変更しました。

これほど急速に法改正が進んでいるのは、(2018年12月30日に発効する)TPP(環太平洋連携協定)やEPA(経済連携協定)に間に合わせるため。そういう約束をしているからです。

■センセーショナルなニュースはストック! 私たちは騙されている?

――ひとつひとつのニュースを見聞きすることはあっても、事の重大さを報道するメディアはほとんどありません。国民も問題意識が低く関心を持たないので、与党のやりたい放題という印象です。

 そういったことのツケがすべて回ってきていますよね。だからこの本もページ数の関係で半分位項目を落としましたが、まとめて書いたことに意味があると思っています。そのために今回は議事録や条文もたくさん読みましたし、調査するのにかなり時間がかかって、書き終わった後に疲れて寝込んでしまったほどです。条文ってすごく日本語がトリッキーで、わざと本意が伝わらないように書いてあるとしか思えないほど意味不明なんですね。だから10回ぐらい読み直さないといけなくて、すごく大変でした。

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