加速する米中情報戦

武力に勝る米国VS謀略に勝る中国

【討論】米中情報戦争の行方[桜R2/6/6]

 
 
【パネリスト】
 
河添恵子(ノンフィクション作家)
「千人計画」とは、海外の中国人研究者や技術者を破格の待遇で呼び寄せて、中国の科学的発展に貢献させるプログラムのことだ。「中国で唯一、ビジネスで世界をまたぐ科学公益プラットフォーム」として称賛される組織「未来論壇」や「欧米同学会」などの名簿には、米国在住の中国共産党最高幹部の子女や、巨大IT企業や投資会社の創業者らの名前がずらりと並んでいる。
 
古森義久(産経新聞ワシントン駐在客員特派員・麗澤大学特別教授)
日本の主要メディアの論調は例によってアメリカの反トランプ・メディアの基調をなぞって、「トランプが悪いから」という浅薄な非難に傾いている。つまりトランプ大統領が黒人差別や貧富の格差を強め、そこにコロナウイルスでのこれまたトランプ政権の誤った対応が加わって、アメリカ国内の分裂を深め、黒人など少数民族の不満を増大したために、こんな騒動が起きるのだ――という趣旨の「人種差別抗議説」である。
 
福島香織(ジャーナリスト)
中国政府が、そうした状況になることを承知の上で香港版国安法を導入したということは、つまり、中国自身が米国経済圏と完全に縁を絶つと決断し、新冷戦構造の先鋭化に伴うブロック経済化に突き進む判断を下したのだと言えるだろう。
 
ペマ・ギャルポ(拓殖大学国際日本文化研究所教授・チベット文化研究所名誉所長)
国際社会についての報道内容にも疑問がある。多くの報道によれば、日本政府は中国が現在主導している「一帯一路」政策を支持する方向だという。祖国チベットを中国に奪われた私から見れば、この政策は、中国の世界制覇、中華思想の野望を如実に示したものであって、単なる経済政策ではない。
 
用田和仁(元陸上自衛隊西部方面総監 陸将)

 わが国では、米国が当初に打ち出したASBに目を奪われるあまり、いくら第1列島線に地上発射型ミサイルを配置する意義を陸自関係者が説いても、軽んじられてきた。
 しかし、米国からの逆輸入によってその重要性が認識され、日本のマルチドメイン(領域横断)の戦いが完成するなら、望ましい方向への戦略転換として歓迎しなければならない。

 
山田吉彦(東海大学教授)※Skype出演
国際法廷の判断を「紙屑」とまでいう中国の暴走が、日本に領土、領海への侵出に向いているのである。中国の海洋侵出に対し、性善説で向き合うことはできない。紛争を予防するためにも、用意周到な対応策を持つことが必要である。
 
 

討論カテゴリの最新記事