緊縮財政を破壊しない限り日本叩き売りは続く

緊縮財政を破壊しない限り日本叩き売りは続く

三橋TV第196回【扇の要(緊縮財政)を破壊しない限り日本叩き売りは続く

 

 

 日本の外務省が、中国における新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中国全土に滞在する日本人に、「日本への早期の一時帰国」 を呼びかけ、同時に渡航検討者へは渡航延期の検討を呼び掛けるスポット情報を出しました。
 外務省は12日、中国での新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中国全土の在留邦人や渡航検討者に向けて、「日本への早期の一時帰国や中国への渡航延期を至急ご検討ください」と呼びかけるスポット情報を出した。6日に出した情報では、一時帰国や渡航延期について「積極的にご検討ください」としていたが、表現を強めた。
また、安倍晋三首相は12日に開かれた新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、中国湖北省に限り実施してきた入国拒否の措置を感染が広がっている浙江省にも拡大することや、その手続きを簡素化することなどを表明した。(後略)』
 ようやく、とは言えないでしょう。本来であれば、外務省は中国全土について、
「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」
の退避勧告を出すべきです。(イギリスなどは出しています)
ところが、未だに湖北省がレベル3(渡航中止勧告)で、その他の地域はレベル2(不要不急の渡航は止めてください)。中国「様」に媚を売る日本政府(安倍政権及び各省庁)のおかげで、日本国民が危険にさらされる状況が続きます。
 ところで、わたくしが財務省が主導する「緊縮財政」の打破にこだわっているのは、大きく三つ理由があります。
財務省がIMFを活用した消費税再増税プロパガンダを始めたこともあり、反・緊縮財政に重点を置いている理由を説明しておきます。
1.緊縮財政が「扇の要」となり、様々な社会構造、ビジネス構造の「改革」を促進している
2.「幅広い国民」が打撃を受けやすく、多くの国民が一斉に悪影響を実感する可能性が高い
3.実は、最も解決が容易
 1については、様々な事例を紹介してきましたが、例えば現在の「インバウンド」と「新型コロナウイルスによる危機」の「要」も、やはり緊縮財政です。
グローバリズムのトリニティ(緊縮財政+規制緩和+自由貿易)と表現していますが、実際には「まず、緊縮ありき」で、国民を困窮させた上で、
「規制緩和するしかない!」
「自由貿易(モノ、サービス、ヒト、カネの国境を越えた移動の自由化)あるのみだ!」
というスキームで、特定の誰かの「自己利益最大化」という邪な政治目標の達成が追求されるのです。
国民が豊かになり、国内観光業が「国民という市場」を相手に繁栄するならば、インバウンドだ、中国人へのビザ緩和だ、民泊だ、白タクだと、「トリニティ」を進める必要はありません。
ところが、財務省主導の緊縮が続く限り、日本の観光業は「貧困化する国民」ではなく、外国人「様」に依存しなければ生き延びられなくなるのです。
 挙句の果てに、
【第二百一回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説】
『自家用車による有償の運送サービス制度について規制緩和を行い、外国人観光客の皆さんの地方での足もしっかりと確保いたします。』
と、貧困化する国民は、白タクや民泊で「小銭を稼ぐ」状況に追い込まれることになります。
緊縮財政こそが、扇の要なのです。
次に、2ですが、実際に昨年10月の消費税増税をトリガーにアベ・ショックが始まり、緊縮財政による悪影響が広がりつつあります。
民主制の国においては、結局のところ「多数派」を形成しないことには政策を変えられません。緊縮財政の悪影響は「広範囲」であるからこそ、多数派を形成するチャンスが到来します。
もちろん、現在の国民の困窮が「緊縮財政のせい」であることの共有が前提です。安倍政権や財務省、緊縮派の勢力は、アベ・ショック(あるいは令和恐慌)は「緊縮が理由ではない」というプロパガンダを展開してきます。この動きに対抗しなければなりません。
そのために必要な「カウンター・プロパガンダ(逆宣伝)」を、今後はこれまで以上に展開していくつもりです。
 何しろ、財務省がIMFを活用した「消費税再増税」のプロパガンダを展開し始めました。事態は切迫しています。
 そして、3。
実のところ、現在の緊縮路線を終わらせる方法は簡単です。
無論、最終的には緊縮三法(財政法四条、五条、財務省設置法三条)の改定が必要ですが、そのためには国会における議決が必要になります。
将来的な緊縮三法の改定は言うまでもありませんが、とりあえず問題の「プライマリーバランス黒字化目標の破棄」であれば、閣議決定で済むのです。
総理大臣が閣議を招集し、「プライマリーバランス黒字化目標を破棄します」と決定すれば、それで話が終わります(短期的には)。国会の議決すら不要です。
「それが大変難しいんじゃないか!」
と、思われたでしょうし、その通りではあるのですが、こう言っては何ですが、
「アメリカの属国の立場から脱却させ、祖国を自主独立のまともな国家に戻す」
となると、これは相手もあり(しかも覇権国)、しかも国民投票(憲法九条二項の破棄)という重いハードルもあり、PB目標破棄以上に難しく、時間もかかるのは間違いありません。正直、「戦争と勝利」といったイベントでもない限り、短期間で祖国の独立を(実質的に)回復する方法は思いつきません。わたくしが生きている間に、日本の自主独立を達成出来たら、むしろ「奇跡」だと思います(それでも、やるのですよ。将来世代のために)
しかも、「自主独立」とは国家防衛を自国で担うという話であり、PB黒字化目標がある限り、いずれにせよ不可能です。何しろ、国家防衛のための予算を増やすことすらできないのです。



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