ソフトバンクは税金を500万円しか納めていない

ソフトバンクは税金を500万円しか納めていない

ソフトバンクは税金を500万円しか納めていない

税負担率の低い大企業2位のソフトバンクは税引前純利益788億8500万円をあげながら、法人税等支払額は500万円。実効税負担率は0.006%。

他にも、税負担率の低い企業は有名企業が目白押しだ。冒頭であげた三井住友やみずほ、三菱UFJといった金融系の大企業のほかに、7位にはカジュアル衣料品のユニクロを手掛けるファーストリテイリングが名をつらねているが、同社の税引前純利益756億5300万円に対して、法人税等支払額は52億3300万円で実効税負担率は6.92%。8位はプロ野球チームも所有する金融サービス会社・オリックスだが、税引前純利益1725億1800万円であるにもかかわらず、法人税等支払額は210億100万円で実効税負担率は12.17%である。

こうした事実を明らかにしたのは『税金を払わない巨大企業』(富岡幸雄/文春新書)。中央大学名誉教授である著者は「税の専門家」として、企業負担が軽すぎる日本の税制の不公平さを指摘してきた。

「大企業がこれらの税金を支払っていれば、消費税を増税するどころか、そもそも消費税の導入さえ必要なかったでしょう。日本の財政赤字もこれほど巨額にならなかったと私は考えています」(同書より)

こうした優遇を受けているにもかかわらず、さらに、経済界や大企業の経営者たちは「国際競争に打ち勝つために法人税減税が必要不可欠」と引き下げ要求をしている。

たとえば、「法人税を下げ、国内雇用につなげる政策が必要だ」(みずほフィナンシャルグループの佐藤康博執行役社長、13年1月の産業競争力会議で)、「企業の競争力をそぐような議論さえある。日本では法人税の実効税率は40%にもなる。ドイツ、イギリス、中国や韓国は20%台。(略)企業に『日本から出ていけ』といっているのと同じだ」(ファーストリテイリングの柳井正代表取締役会長兼社長、10年5月「朝日新聞 be」)などといった声だ。

しかし、みずほフィナンシャルグループは実効税負担率の低い大企業3位で、税引前純利益2418億9700万円であるにもかかわらず、法人税等支払額は2億2600万円で実効税負担率は0.09%にすぎない。

「(ファーストリテイリングも実効負担率は)柳井氏が例としてあげた『ドイツ、イギリス、中国や韓国』の法人税率(20%台)の3分の1以下なのです。『競争できるはずがない』とおっしゃるわりには、(略)柳井氏は日本でトップの大富豪です。一般の人は、今の法人税でも、『充分すぎるほど競争できている』から、大富豪になれたと考えるでしょう」(同書より)

ところが、こうした財界の声を受けて、安倍政権はさらに法人税を引き下げるらしい。経済財政運営の基本方針「骨太の方針」(14年6月)に「法定実効税率」を15年度から数年以内に20%台に引き下げることを盛り込んでいる。そして、一方では消費税を10%に引き上げるべく着々と準備を進めている。

つまり、政府はこれから先、さらに大企業を優遇する一方で、そのしわ寄せを消費税という形で消費者に負担させようとしているのだ。そして、大企業やその経営者たちはそれが当然という認識で、自分たちに納税の社会的責任があるという自覚をまったくもたなくなってしまった。

こうした傾向に危機感をもつ著者の富岡氏は、企業の納税行動の透明化を提案する。

「『法人企業の申告所得金額の公示制度』(企業長者番付)を復活させ、あわせて納税額を開示する制度を設けることを提案します。企業長者番付は、2006年、個人情報保護を口実になくされた高額納税者番付とともに廃止されてしまったからです(略)そうすれば、大企業の経営者も、社会的責任について自覚するでしょう。大企業の経営者には、今一度、国家とは何か、企業の社会的責任とは何か、ということを考え直してもらいたいと思います。」

元国税調査官の大村大次郎さんが発行する、役立つ節税の裏ワザから富裕層による税逃れの実態まで明らかにするメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』の中で、ソフトバンクグループ社長の孫正義氏が東日本大震災の直後に設立した、財団法人「東日本大震災復興支援財団」の裏側について暴露しています。アメリカでは、ビル・ゲイツ氏やマーク・ザッカーバーグ氏ら富裕層が、多額の寄付を行ったり慈善団体を設立することが「節税対策」となり、そのことについて賛否が分かれているようですが、日本の場合は「財団」というシステムを「節税」に使えるカラクリがあるようです。

金持ちの資産管理システムとして「財団」というものがあります。財団というと、社会のためになる事業を行なっている団体というようなイメージがあります。もちろん、本来、財団とはそういう目的のためにあったものです。が、この財団を使えば、自分の資産を税金から守ることもできるのです。

東日本大震災が起きたとき、ソフトバンクの孫正義氏がすぐに「100億円寄付する」と発表しました。が、その後、なかなか、100億円の寄付が実行された気配がなかったので、ネットなどで騒がれ始めたときに、孫氏は100億円の寄付先を発表しました。

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それによると、赤十字、福島県、岩手県などに10億円ずつ寄付していましたが、最大の寄付先は財団法人「東日本大震災復興支援財団」でした。彼はこの「東日本大震災復興支援財団」に40億円もの寄付をしたのです。

財団というのは、ざっくり言うと寄付などの財産を使って何かの事業を行う、ということものです。では、「東日本大震災復興支援財団」とはどういうものかといいますと、その目的や活動内容は、未だによくわかっておりません。財団の理事には、孫正義氏自身やソフトバンクの幹部らがずらりと名を連ねております。また孫氏に関係の深い政治関係者なども入っております。

つまりは、40億円の財産を、孫氏自身、ソフトバンクの幹部、政治関係者などが自由に使えるという形になっているのです。報酬などもそれなりに払われているものと推測されます。



大企業の多くが活用する「3つの制度」

大企業の税負担は、実際には大きくないとの指摘は、かねてからあります。一部では、資本金100億円超の大企業の実際の税負担率は中小企業の軽減税率15%を下回っているとの試算結果もありました。

このような指摘の背後にあるのが、税制上の特別な措置です。様々な措置がありますが、中でも、大企業の多くで活用され、影響の大きいものは、「受取配当金の益金不算入」、「租税特別措置による減税」、「欠損金の繰越控除」の3つであると思われます。

これらは大企業、中小企業のいずれにおいても利用することが可能ではあるものの、いくつかの理由から、実際には大企業であるほど、活用しやすい実情があります。

(1)「受取配当金の益金不算入」

「受取配当金の益金不算入」とは、法人が受け取った株式の配当金については税額を低くするという制度です。大企業は子会社や関連会社をはじめ、多くの株式を保有し、その配当金は利益の多くを占めます。大企業の利益は配当金の割合が非常に高いのですが、その配当金に対する税額は低く、これが大企業の実際の税負担は低いと言われる大きな理由です。

(2)「租税特別措置による減税」

「租税特別措置による減税」は、景気を良くするために、政策上の目的を持って立法される様々な減税措置です。たとえば、企業が積極的に研究開発や設備投資を行った場合に減税となるような措置があります。しかし、そもそも投資に多額の資金が必要であったり、適用の要件が厳しかったりといった理由により、大企業が活用しやすい仕組みになっているのではないかとの指摘があります。

(3)「欠損金の繰越控除」

過去の赤字と将来の黒字を通算して減税できるという制度が「欠損金の繰越控除」です。中小企業は、多額の赤字が出た場合にはそもそも事業継続が困難となります。一方で、大企業は多額の赤字にも耐える企業体力があり、この制度の恩恵を受けやすいとされます。

かつて、メガバンクが過去最高益を出しながら、欠損金の繰越控除によって納税を免れたことがありました。現在は、大企業では控除額に一定の制限が設けられておりますが、税負担に対する影響は未だ大きいと言えます。

大手の税負担率は中堅・中小よりはるかに低い

、資本金100億円超の大手企業だと、法人税等合計税額の平均負担率が、外国税額を含めてもわずかに17.20%と極端に低い。法定正味税率38.01%の半分にも達していないのだ。

これに対し、資本金1億円超~5億円以下の中堅・中小企業が37.92%負担しており、限りなく法定正味税率に近い。資本金1億円以下の法人には、中小企業に対する軽減税率(年所得800万円以下の部分は15%に軽減)が適用されており、法定正味税率より低くなるのは当然だ。

問題は、資本金100億円超の大企業の負担率が、同1000万円以下の小規模企業の負担率30.07%よりはるかに低い17.20%にとどまっていることだ。いわば“逆累進”構造となっているのである。

こうした異常事態は、企業優遇税制である租税特別措置の政策減税が特定の大企業に集中していることと同時に、法人税制の仕組みそのものの欠陥に負うところが大きい。

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